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チャキンッ
???「ノックくらいしては如何【イカガ】かしら?
乙女の部屋に黙って入ってくるなんて、無粋【ブスイ】な者がすることですよ?
私が着替えていましたらどうするおつもりですか?
レイウァン将軍?」
男が天蓋を開けると、そこにはレイピアを男の喉元に突き付け、
長いウェーブのかかった金髪と、透き通るような碧眼を持った少女、
この城の主の レミーナ=トルヤンクス女王 がいた。
その顔には静かな怒りを含んでいて、言葉も刺々【トゲトゲ】しいものだった。
レイウァン「実【マコト】に申し訳ありません!
このようなことがないように、今後気を付けます!
ですので陛下【ヘイカ】、どうか、どうか、その剣をお収【オサ】めください!」
男、レイウァン将軍は、少女の静かな怒りを肌に感じて、冷や汗をだらだらと流し、
かなり御立腹な少女に許しを乞【コ】うた。
レミーナ「分かればよろしい。
さてと、それで?
だいたい予想はついてますけど、私に何の用事で?」
レミーナはレイピアを収【オサ】めてベッドに立て掛けると、レイウァン将軍に用件を尋ねた。
レイウァン将軍は大量にかいた冷や汗を手の甲で拭き取ると、
レミーナに向き直り真剣な表情で話し始めた。
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