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「あ、あ‥あの!!僕とつつつつっつき、付き合って下ふぁいっっ!!!!」
突然された告白。
いや、そういうシチュエーションだとは多少分かってたかもしれない。
木々がそよ風で揺れる中、学校の体育館裏には男女二人だけしか居なかった。
「はい??」
告白された女の第一声、それは女らしさを捨てたような戸惑いの間抜けな声だった。
---ちょっと待ってよ。私??いま告白されてるの??
また現実感が無いためか、呆然と立ち尽くしていた。思考は一生懸命状況を悟ろうとして、フル回転をしているが、なかなか答えが出てこない。
「わ、私??いま私に言ったの??」
「はぃっ!!そうです!!」
男は即答だった。聞き返されることを予測していたのだろう。
彼の告白は突っ込みたいところが沢山あるわけだが、今は答えを出すのに精一杯だった。
「でもっ!!私あなたの事しら‥ない‥し‥」
言っているうちに声がどんどん小さくなってゆく。
「それも承知の上です!!二週間前に転校してきたばかりなのでっ!!」
「や、だから‥名前‥」
そう言うと男ははっとして、あたふたしている。
そしたらいきなり敬礼をして、頭を下げだした。
「すみまさせん!!自分は藤原光輝(フジワラコウキ)と申しますでしゅるっ!!!!」
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