突然

5/11
前へ
/15ページ
次へ
「藤原って変な人」 ジッと光輝を見つめていた夏美がポロッと吐いた本音。 言ってしまった一瞬後、気づいた夏美は青ざめた。 光輝は急に顔を俯かせる。 「ごっ、ゴメン!今のは‥っ」 --ヤッバイ!傷つけちゃった!?私の馬鹿! だが、光輝が俯いたのは傷つけたからでは無い事に気付く。 「‥なんであんた‥照れてるの‥」 光輝は落ち込んでるどころか、耳まで真っ赤に染めていた。 そしてモジモジと指を絡ませ、まるで少女みたいな仕草をする。 「だって‥夏美さんが…って言ったから…///」 「え?」 声が小さすぎて聞き取られなかった。 木々がまたザワザワと揺れる。 --こいつ‥いま何て‥ 「ゴメン‥もっかい言って‥」 すると光輝はこれでもかと言うほど赤面した。 何がそんなに恥ずかしいのか。 光輝はもごもごと口を開く。 だが、今度はハッキリと聞こえた。 それと同時に夏美はこの場所に来たことを後悔した。 「ぼ、僕と‥つ、付き合って下さるんでしょう?夏美さん‥っ」 「は?」  
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加