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「つつつ付き合って下さるっていま言ってくれましたよねっ」
--はぁ!?私がいつそんなこと言ったの!?!?ありえないありえないありえない!!こいつの聴覚どうにかしてんじゃないの!?
「ちょ、ちょっとっ!!私、一言も…」
キーンコーンカーンコーン‥
夏美の言葉をかき消すようにチャイムがなる。
すると光輝は瞬時にチャイム反応して、夏美の言葉を聞き流した。
「あわわッ、しまった!僕っ!!授業に遅れたらいけないんで行きますね!」
そう言うと、パッと足を動かす。夏美はショックを受けていたのか、まだ少し反応に遅れていた。
気付く頃には、光輝は数メートル先の場所にいた。
「ちょっと、藤原くん!?」
速っ、って思いながら夏美がそう声をかけると、光輝はハッと何か忘れ物をしたように後ろを振り向く。
「き、きょう!帰り待ってまふんふぇ、一緒に帰りまひょうね!ずっと待っていますからっ!!」
それだけ言うと、風のような速さで走っていった。
夏美はと言うと、固まったまま動けないでいた。
…うそ…でしょ…?
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