突然

7/11
前へ
/15ページ
次へ
あの後教室に戻った夏美は青ざめた表情で席に着こうとした。 だが、授業はもう既に始まっていて、先生に呼び止められ、怒られそうになったが、とっさに「しんどかったので、保健室にいってました」と答え、逃れた。 青ざめているから、先生が信じるのも無理は無かったが。 そして休憩時間。 夏美は未だにショック状態で、親友である香川愛子(カガワアイコ)は頭を悩ませていた。 何故こうなってるのか聞こうにも、放心状態のためか、反応がない。 「夏美ィー‥」 そんな声も教室のざわめきに虚しく飲み込まれていった。 その頃夏美の思考内では、状況を整理しようと必死になっていた。 --何でそう聞こえたの?まさか、変な人って言ったから??てか大体、なんで南川さん、から夏美さんに呼び方が変わってるわけ?放課後待ってるってどういうこと?もう、意味わかんない‥!! 「はぁー‥」 夏美は机の上に俯せになってため息を吐いた。 前の席で座っている愛子は不思議そうな顔で夏美を見つめていた。  
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加