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あの後教室に戻った夏美は青ざめた表情で席に着こうとした。
だが、授業はもう既に始まっていて、先生に呼び止められ、怒られそうになったが、とっさに「しんどかったので、保健室にいってました」と答え、逃れた。
青ざめているから、先生が信じるのも無理は無かったが。
そして休憩時間。
夏美は未だにショック状態で、親友である香川愛子(カガワアイコ)は頭を悩ませていた。
何故こうなってるのか聞こうにも、放心状態のためか、反応がない。
「夏美ィー‥」
そんな声も教室のざわめきに虚しく飲み込まれていった。
その頃夏美の思考内では、状況を整理しようと必死になっていた。
--何でそう聞こえたの?まさか、変な人って言ったから??てか大体、なんで南川さん、から夏美さんに呼び方が変わってるわけ?放課後待ってるってどういうこと?もう、意味わかんない‥!!
「はぁー‥」
夏美は机の上に俯せになってため息を吐いた。
前の席で座っている愛子は不思議そうな顔で夏美を見つめていた。
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