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「夏美ィー、どうしちゃったのー??」
愛子がそう言いながら、夏美の肩を叩く。すると夏美はガッと頭を上げて、まるで愛子の存在にいま気づいたような顔をしていた。
「愛子!いたの!?」
「うわ!ひどっ!!親友に向かっていう台詞!?」
愛子は半泣きに呆れ顔で夏美を見る。夏美はゴメンゴメン、と謝りながら机に肘をついて手を頬につけた。
全く謝っているような素振りではない。
「も~、毎回ながらにアレなんだけどさぁ、ヒドいよ?夏美??それに、今日は随分とダークだよね。どしたの?」
愛子がため息を吐きながら夏美に問いかけた。夏美は顔をひきつらせる。 その仕草に愛子は顔をしかめた。
「はぁ~‥」
夏美が再び机にうつ伏せようとする。だが、愛子の次の言葉でその行為は止められた。
「なぁにぃ?まさか、恋の悩み!?!?」
「ッ!?!?!?」
ガンッ
鈍い音がしたと思ったら、夏美が頭を抑えて、顔を歪ませている。どうやら寝る体勢に入るどころか、机に頭をぶつけたようだ。
「あ、愛子ぉぉ~ッ!!」
「もー!!さっきからどうしたのさー!?」
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