第一話:悪夢、降臨

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アラートを告げるブザーの後、スバル達はすぐにロビーへと向かった。もちろん、昼食など食べられるはずがない。 四人(特にスバル)は空腹を抑えながら必死で六課隊舎を走った。 ロビーに着くと、すでに機動六課スターズ分隊隊長であり、今やあらゆる若手の憧れの星―エースオブエース・高町なのはがバリアジャケット姿で待機していた。すでにバリアジャケットになっているということは、それなりに急を要する任務なのだろうか。 なのははスバル達の顔を見ると少しだけ強張った顔を緩めた。 「すいません!遅れました!」 「…ううん、みんなこの前とあんまり変わらないから心配しなくていいよ。それに、ちょうどお昼時だったけともあるし。ごめんね、お昼、食べられなかったでしょ?」 まるで聖母のように、なのはは優しく微笑んだ。 四人を代表して、ティアナが答える。 「いえ、大丈夫です!それで、何があったんですか!?」 スバル達がその場に整列すると、なのはは表情を仕事のそれへと変え口を開いた。 「みんな、今回は時間が無いから急いで説明するよ。聞き逃さないようにね」 なのはが一旦言葉を切ると、辺りに緊張が生まれた。 その時、口にこそ出さないし、念話もしなかったのだが、その場にいる全員が感じることがあった。 なのはさん、少し焦ってる…? もちろん、そんな素振りは本人はしていなかった。しかし、これまで同じ部隊で過ごしてきた八ヶ月間がそう告げていた。 それは、それだけなのはとフォアード陣の絆が深まっているということだろう。 だが、深まっているからこそ、不安になった。深まっているからこそ、いつもと違うことが心配なのだ。 その疑惑さえも誤魔化したいのか、なのははいつもよりやや早口で説明を始めた。 「この近くの道路で現在未確認(アンノウン)がこっちに向かいながら民間人を襲っているの。今、現場近くにいた陸士隊と外出の帰りで近くにいたフェイト隊長が応戦してるけど、だいぶ手こずってるみたい。だから、早期殲滅に向けてわたし達も応援に行くよ」
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