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「俺達は今からクロノスを見に行きます。夜までには戻る予定です。」
「お願いします。馬車を用意しますから、それをお使いください。」
「ありがとうございます。」
そしてアーク達とクローディアはお茶を飲んだ。外では、先程の指示によって馬車の用意がされていく。五人が外に出て、ナオキが最後だった。
その際、ナオキはクローディアにしか聞こえない声で話しかけた。
「帰ってきたらお話しをしたい事があるんですが、夜に伺ってもよろしいですか?」
「? ……ええ。わかりました。」
クローディアは少し驚きながらも頷く。それを見てナオキは嬉しそうな笑みを浮かべ、馬車へと乗り込んでいった。
「クローディアさんと何を話してたの?」
ガタゴトと揺れる馬車の中でシンが尋ねる。ナオキは笑顔で答えた。
「入院費ありがとうございましたって言ったんだよ。あの人が全部負担してくれたみたいだから。」
「あー、そうだね。入院が二日間とはいえ、治療代もかかったしねぇ。」
ナオキの嘘には気づかず、シンは無邪気に笑った。
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