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「まだ安心できねェよ。コイツまだ剣扱えてねェし」
リアラはボソリと輝朱に言った。
「…そうですか」
輝朱は小さくつぶやき星輝に向き直った。
「では、貴方には修行が必要ですね?」
「し…修行って!?」
星輝は驚く。
「剣を扱うのですよ?技の一つや二つ知っておかないでどうやって戦うつもりです?第一私が貴方と離れてだいぶたったと思いますがね…それで進歩なしとはどういうことですか?」
星輝は身震いした。
やっぱり、怖い。
正直星輝は輝朱が苦手であった。
笑顔で怖いことを言ってくると理由もあるのだがそれだけではなかった。
彼はいつも笑顔でその笑顔の仮面の下の本当の表情が見透かせないからである。
「さて、行きましょうか。修行しやすい場所に移動したほうがいいですし野宿もしますからね」
輝朱はやはり読めない笑顔で微笑んだ…。
十四話に続く
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