十四話・侵食

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「ヒャーッハッハッハッ!!」 狂ったように床を転がる少年。 「どうしたのですか…?」 その隣に立っていた女性は首を傾げる。 「面白ェことを発見したんだよォ…ヤツが…近づいてるぜェ…」 ククッと笑い、少年は言った。 「…?それはどういうことですか…?」 言っている意味がわからず女性はまた問う。 すると少年の声色が変わった。 「しつけーヤローだなァ…」 女性はビクッと震えた。 離れているのに耳の奥まで響く恐ろしい声。 しかし何処か色っぽいような声…。 「す…すみません…」 女性は息を荒げながら頭をさげた。 「近づいてくる…オレの別人格がなァ!!!」
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