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かなり前に…とゆーか癒多にあった頃くらいに『生涯、今日ほど怖い思いをすることはない』と内心思ったことを訂正します。
現在あの時よりも数万倍怖い目に合っています。
?「オラッ、なんとか言えよこのクソチビが!!!!」
?「へっ、体プルプルふるえてやがるぜ」
?「ぎゃははは!!!!だっせーしマジ受けるって!!」
顔中ピアスだらけの男が怒鳴り、金色モヒカンヘアーの男が僕の頭を乱暴に撫でたあと吹っ飛ばし、一重のスキンヘッドが腹を抱えて爆笑する。
それも皆真ん中に縄で縛られた僕を囲んで。
僕はもう怖すぎて、体がふるえて仕方がない。
そもそも何故こんな事態になっているかというと、話は30分くらい前に遡るんだ。
***
今日も一日昼寝をして授業を過ごし、放課後になった。
叶「こ~うやっ、帰ろ☆」
放課後になるといつもご機嫌な僕は帰る仕度をして弘也の席まで向かった。
弘「文末に☆を付けるな、☆を。つかごめん、ムリ」
弘也は僕を見るなり僕の癖を指摘してきた。
そして呆気なく断られた。
でもまぁこんなことはしょっちゅうなので。
叶「そっか。じゃあ今日は癒多と帰るのか」
弘也と帰れない日は癒多が迎えに来てくれて一緒に帰るんだよなぁ。
………ポッ
弘「嬉しいのはわかったから顔赤くしてニヤけるのやめい。とゆうことだから大人しく先輩が来るまで待ってろよ?」
叶「はぁーい!!……って僕は子供か!!!!」
僕の頭を優しく撫でながら言ってくる弘也に僕はすかさずツッコミを入れる。
弘「バカ、そういう意味じゃないよ」
僕の言葉を聞いて弘也は何故か苦笑した。
叶「……? 弘也?」
弘「なんでもねーよ。じゃな」
叶「あ……うん、また」
背中越しにヒラヒラ手を振りながら歩いてく弘也の後ろ姿を見ながら、僕は頭に?をいくつも浮かべて首をぐわんぐわんと左右に傾げていた。
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