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蓮「…………………えと、弘君?…どないしたん??」
弘「…………うっさい」
困惑しながら尋ねてくる蓮見にふて腐れたような声で返す。
コイツが驚くのも無理ない。
会えば殴るか無視か蔑むかだったこの俺が今、……自分から蓮見の首に腕をまわして抱き着いてんだからな。
実際、俺も内心驚いてる。
自分では気付いてなかったけど、実はかなり病んでいたのか?
弘「………ちょっとの間だけでいいから…」
――あぁ、病み過ぎて俺は頭がイカれたんだろうか。
普段なら絶対こんなことしないし……
弘「………一緒にいろよ」
こんなこと、言わない。
蓮「………ええよ」
一拍間をあけて蓮見が口を開き、さっきよりもキツく俺の体を抱きしめる。
蓮「弘也が望む限り一緒におるし抱きしめといたる。ちょっとと言わず、いつまででも…な」
弘「…………っ」
この言葉を聞きプツリと何かの糸が切れたのか、涙が溢れ出してしばらく俺は蓮見の肩を濡らし続けた。
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