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蓮「あんな、一つだけやったら弘君の悩み解消するええ方法あるで?」
笑いが治まったのか、やけに穏やかな声で蓮見は話す。
弘「……何だよ、その方ほ………」
――――――――ぇ…?
蓮「俺らも特別な関係になったらええんやん」
すごい近くに憎たらしいほど綺麗な蓮見の顔。
口許は弧を描いている。
………なに?
なんだ……今の?
何か柔らかいものが口にあたって………
弘「……!!!!????」
驚愕、なんて言葉じゃ言い表せない。
―――――――キス、された。
ボンッ
カナじゃないけど言いたい。
瞬間湯沸かし機発動!!!!
一気に全身が真っ赤に染まった気がする。
弘「なっ……ばっ……おっ……!!??」
蓮「クスクス……弘也、真っ赤。タコみたいや」
蓮見が楽しそうに俺の頬を撫でた。
弘「!!!!!!」
蓮「寂しいんやったら俺が寂しないようにしたる。ぽっかり開いた穴埋めたる。……どーする?特別な関係……なる?」
ビクンッと反応した俺にまた笑ってそして蓮見は優しく、そして怪しく聞いてきた。
………そんなの
弘「だっだっだっだっ……」
蓮「だ?」
……そんなもの
弘「誰がなるかこのクソボケェェェ――!!!!!!」
ほんのさっきまではどんよりと曇っていた空。
でも蓮見の悲鳴を響き渡らせた空は、雲一つない快晴だった。
やっぱり、俺の心ように。
Fin.
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