†01† 再会

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「あぁ、この子は……」 言いかけて、菜奈の方を見る。 あれ、なんか心なし目がきらきらしてないか……? 「超かっこいい~!!」 「はは、ありがとうございます♪」 爽やかな笑みを浮かべ、彼は答える。 そうだ、菜奈は面食いだった……。確かに、彼女の好みそうな顔をしているけれど。 そんな目してたら、彼氏の晃くんが泣くぞ……。 私は少し呆れながら、ため息をつく。 「ねぇねぇ!彩とどういう関係なの?」 「えっと、幼なじみ……?」 「なんで疑問系なんですか、千鶴さん」 「ていうか、前の会社の後輩ね」 「佐倉修一って言います。千鶴さんとは、一個違いです」 「年下くんかぁ!わー見れば見るほどイケメン! 私は彩の友達の有川菜奈でーす♪よろしくね!」 「かわいい人ですね、よろしくお願いします」 「やだぁ、修一くんたら♪」 菜奈はにやけながら、彼と話す。さっきのことがなかったかのように、上機嫌だ。 「あ、そうだ。千鶴さん、携帯替えました?」 いきなり話を振られて、私は思わず慌ててしまった。 「う、うん。去年ね」 「なんか繋がらなくなってたから、心配したんですよ。なんで教えてくれなかったんですか?」 なんでって……、教えないつもりで替えたんだから当たり前なんだけど。 「修一くん、彩の番号わからないの?なら、菜奈が教えてあげるー!」 「ちょっと、菜奈!」 「え、ダメなの?」 「ダメ……じゃないけど……」 「ならいいじゃん!ほら、修一くん携帯携帯!」 菜奈は赤外線で私のデータを彼に送る。 「菜奈のも送っちゃった♪」 「こらこら!あんた、晃くんがいるでしょうが!」 「大丈夫大丈夫!あっくんは、友達付き合いは気にしないし。それに彩の知り合いなら心配もないじゃない!」 「まぁ、そうだけど……」 「なら、千鶴さん。あとで連絡しますね」 「……うん、わかった」 「そうだ!修一くんも、一緒に飲みに行かない?」 「ちょっと!菜奈!」 「すみません。行きたいんですけど、明日仕事が早いんで……また今度にでも」 「そっかーなら、今度呼ぶから。ねっ!彩!」 「はい、よろしくお願いします。じゃあまた。気をつけてくださいね」 「はーい♪」 「うん、佐倉も気をつけてね」
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