君が残した宝物

第２話～新たな患者～

注射器してから、美世ちゃんは元に戻った。

邦衛[今日はおしまいにしょうか？]

美世[はい・・・]

邦衛[また、来れる時に来てね？ お大事にね？]

美世ちゃんは、立ち上がり俺に一礼して診察室を出て行った。

俺は、溜め息をはいた。

邦衛[はぁ・・・あの時の子がね・・・]

瑠美[島村先生が、若い頃に出会ったって娘ですか？]

邦衛[そうだよ、俺と彼女が初めてデートした時に 迷子になってた娘なんだ]

こんな所で、再会するなんて最悪だ。

あの娘も、性犯罪を受けた事にショックを受けた・・・。

瑠美[私、思ったんですけど あの娘は注意しないと大変な事になりそうですね？]

邦衛[そうだね、気合い入れて接しないと どんどん自暴自棄になるからね]

俺は、絶対に美世ちゃんをあの悪夢を取り除いてやろうと誓った。

絶対に、絶対に立ち直させてやると誓った。