君が残した宝物

第２話～新たな患者～

俺の診察室に、向かうと瑠美さんが待っていた。

邦衛[瑠美さん、今日の患者は？]

瑠美[はい！ 新規の患者さんが１人居ますね その人も性犯罪を受けたらしいです]

邦衛[そうか、気合いを入れないとな]

カウンセラーを初めてから、性犯罪を受けた人が沢山来る・・・。

性犯罪が、ちっとも減っては居なかった・・・。

瑠美[前から思っていたんですけど聞いて良いですか？]

瑠美さんが言う。

邦衛[良いよ？ 何？]

瑠美[何で、この仕事を選んだんですか？]

ああ、その事か 瑠美さんになら話しても良いな。

邦衛[１６年前に、付き合って居た人が居るんだけどね]

瑠美[はい]

邦衛[その人がね、レ○プされたんだよ・・・]

瑠美[はい・・・]

瑠美さんの表情が、暗くなる。

邦衛[でさ、俺はその人を守り続けようとしたんだけど 力が足りなくて 助ける事が出来なかった・・・]

あの時・・・俺にもう少し支えられる力が有れば 雪菜を死なせる事も無かったと思う。

瑠美[すみません・・・辛い事を思い出させてしまって]

瑠美さんは、俯いて落ち込んでしまった。