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「あ~ちゃん見て…」
「……」
「あれ見て!……あ~ちゃん!」
食器を洗っていると、そんな言葉が耳に入った。
気になって 子どもを見ると、3才の妹がテレビを見ていた。
8才の姉はゲームに夢中で、耳に入っていない様子だった。
「……」
「あ~ちゃん!!」
「…ん?…なに?」
やっと気付いた姉は、妹が指差す先を見つめた。
「あれ見て!お腹出てるぅ~」
そこには、テレビに映る歌手の女の子が、歌いながら踊っている姿だった。
「あーゆー服なの!」
姉は ハイハイ…と 言わんばかりに答えた。
「服切れてるよ~!」
「違うよ。あんな服なの」
優しく答える姉。
「…でも。お腹出てる?!」
「あれは、デザイナーの人が 切って作ってるの。」
「へぇ~。でも、お腹痛くなるよ!」
「しょうがないの。あーゆー服だから」
「ふぅ~ん。しょ~なんだ!」
凄く納得した妹は、テレビに映る女の子をジーッと見つめていた。
そして説明を終えた姉は、またゲームを始める。
その説明で納得出来たんだ!と思いながら、妹を見つめる母は不思議な気分だった。
母は訪ねたい…。
デザイナーって意味を理解出来てるのか?!
………子ども達よ。
おしまい
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