欠 落 、

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その時代に、友達がいたという記憶はありません。 しかし、自分はそれを微塵も気にしてはいませんでした。 それが普通だと思っていましたし、得体の知れない他人と馴れ合う気も更々なかったからです。 自分は「孤独」というものを知りませんでした。 それは幸せだったのか。 今の自分には知る由もありません。 ただ一つ言えることは。 少なくとも、園内での自分の存在は、限りなく意味のないものであった。 その事実のみでした。
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