2人が本棚に入れています
本棚に追加
「お母さん、こないねー」
先生が、言います。
自分は、待つのがあまり好きではありません。
待つという行為自体はまだいいのですが。
「好きでない人間」に無駄な時間を取られるなんて。
誰だって耐えられないでしょう?
どれだけ過去を遡ってみても。
母が時間通り迎えに来てくれた事実など、どこにも存在しないのです。
閉園ギリギリまで、貸し切りの遊具を堪能し。
幼稚園教諭の引き止めを振り切り、歩いて帰る。
それは、自分だけの日常でした。
最初のコメントを投稿しよう!