出会い、そして新生活

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『知ってる? あの子呪われてるんだって』 『えー本当?』 『うん。あ、こっち見てるよ…行こう!』 ―――――――――――――― 『おい、お前アイツに関わらない方がいいぜ?』 『? どうして?』 『知らないのか? アイツに関わった人は全員死ぬらしいぜ』 『…マジ?』 『大マジだ』 『そうだったのか…。 ありがとう。 もう関わらないよ』 『そうしとけ。 そうだ、今日ラーメン食べに行かないか?』 『良いよ、行こう』 ―――――――――――――― コトッ 「あの…消しゴム落ちましたよ?」 『け、結構です!!』 タッタッタッタッタ ―――――――――――――― 妙な噂と生まれついての髪の色のせいで、俺はいつも独りだった。 人は俺が怖いと離れていく。 でも… 俺が何をした? どうして俺がこんな目に合わなくちゃいけないんだ!? 人は俺は一人でいるのが好きだと言う。 そんなわけない。 『どうせ皆俺から離れていくなら、初めからいないほうがいい』と思っただけ。 でも… 独りは辛い。 独りは悲しい。 独りは寂しい。 独りは怖い。 独りは…嫌だ…。 「泣いてるの?」 どこかから聞こえた澄んだ声で俺の意識は覚醒した。
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