第四章:ラーメン屋の店長を救え

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数学の授業が終わると新谷がこっちに来た。 「今日の放課後出席名簿作るの手伝ってほしいんだけど。」新谷が言った。 「なんで私に言うの?」 私は新谷を完全に嫌っていた。 「ボク達がクラス委員だからさ。担任に頼まれたんだ。放課後残ってね?わかった?」 新谷が笑みをうかべて言う。なんなのこの命令みたいな言い方。この笑みがむしょうに腹立たしい。 「私、今日用事がある。出席名簿作ることだけに時間はそんなにかからないはず。手伝う必要ない。」 キツい言葉で言い切った。 新谷は笑みの状態を崩さなかった。 「君とは近々話をしたいね…ボクにこんなに生意気な態度をとる奴は君が初めてだよ…。」 新谷が自分の席に戻って行った。 13歳の言うことなのか、今の言葉は。 絶対に放課後は残れない。 だっておじさんを助けなければならないもの!
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