第五章:黒い羽根

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悪魔はラーメン屋の一件以来、大人しくなったようだ。 大地はこれは悪魔の作戦なんだと言って常にアンテナを張っている状態だったが、4月は何もなく終わり5月となった。 「そういえば大地ってどこで寝てるの?」 思い出したかのように私が大地に聞いた。私達は放課後に一、二時間位桜の下で話をする習慣ができていた。 「ここ。」 大地が桜の木を触る。 「えー!?ちょっと、それ大変じゃんよ!!!!」 私が大声を出す。 「俺は美佳からもらう飯といつも持ってきてくれるお金で十分だよ。」 大地が力なく微笑む。 「うーん…私の家に来てみれば?」 「多分ダメだろ…。」 「でもわかんないじゃん!早く行こ!」私が大地の手を引っ張った。 「美佳、ちょっと最初のときと性格が違う、行動的になったな…。」 風がビューッと吹いた。 「んー?聞こえなかった。早く行くよ!」
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