蜂蜜味のキス

4/10
前へ
/36ページ
次へ
「あの…?」 「椿、こっちを見ろ」 「恋杜?」 よくわからない内に座らされた俺…あ、先生復活した… 「恋杜、」 「会長――――――!!」 教室に行かないのか聞こうと思い呼ぶと、叫び声に重なった。 「榊、うざい」 「ひどいっす!て、こんなことしてる場合じゃないんです!副会長が、ブラックモードに入っちゃって、笑顔で万年筆割って!」 「大変だな」 「人事だと思って!そもそも会長が仕事しないから俺らに矛先が向くんですよ!?」 榊と呼ばれた不良さんは、叫びすぎて後半むせていた。 でも、佐木ってあの温厚そうな人だよね。 「とにかく、生徒会室に早く戻って下さい!」 「それは無理だな」 恋杜、不良さん泣いちゃってるよ…? 「恋杜、仕事はしないと駄目」 「椿……でも、」 「恋杜、行ってらっしゃい!」 「!…ああ、行ってくる」 あんなに渋っていた恋杜は嘘のような速さで教室から出て行った。 「すっげーな!遠野」 「はい?」 「あ、俺生徒会補佐の榊だ。因みに下の名前を募集中だ」 「……」 「あ、厚かましいかもしれないけど…また会長がサボったらさっきの言ってくれねぇか?」 「さっき?」 「行ってらっしゃいって。」 「いいけど……」 そんなので行くのかな? 「大丈夫。俺が保証する!」 「わ、わかったから…」 ち、近い…不良さん改め榊くん、顔が近いですっ
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1297人が本棚に入れています
本棚に追加