蜂蜜味のキス

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聞き返すと、後ろに回された腕が少し強くなった。 「ああ…俺達生徒会は強制的に、追われる側…つまり、鬼なんだ」 「…」 そっか…もしかして、恋杜とペアの俺も逃げなきゃなのかな? 俺、走るの苦手なんだけどなあ 「椿は、鬼と人、どっちがいいんだ?」 「え、両方鬼じゃないの?」 「ああ、他の野郎に椿が捕まるのは絶対に嫌だから」 あれ、俺捕まるの前提? じゃあ、やっぱり走るのか…嫌だな… 「じゃ、俺鬼にな…」 「ダメだ!」 「えっ!?」 れ、恋杜、俺にどうしろと!? 「椿は可愛いから、鬼になっても人になっても絶対捕まる!……ならいっそのこと、俺らが棄権すれば…」 「五十嵐?」 何やらぶつぶつと呟きだす恋杜。 でも佐木君が名前を呼ぶとピタリと止まった。 あ、恋杜固まってる… .
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