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「出て行ってくれないか……」
自分でも驚くほどに、吐き出された声は冷たく酷くトゲトゲしかった。
目の前の少女は外に出された黄色いソファと少し破れてしまったハリネズミのぬいぐるみを見て、放心したように固まっていた。
傷ついた色を滲ませる、黒く澄んだ美しい瞳に、僕の胸がざわめく。
ニヤと名乗る、僕の恋人であったらしい少女の些細な仕草や笑顔に僕の胸はどうしようもないほどに締め付けられて。
僕にはとても、耐えることなど出来なかったのだ。
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