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ニヤの進学が決まった。 いや、正確にはニヤが進学する気になってくれたのは十二月も終わりに差し掛かった頃だった。 受験を目前にし、当然、進学するものだと思っていた僕が、ニヤにその気がないことを知ったのは十月、ニヤの誕生日のすぐ後のこと。 進路について、ニヤの担任と面談を終えた僕は、何の気なしにニヤの進路について尋ねたのだ。 ニヤはしばらく考えたあと「家事手伝い」 きっぱりはっきりとそう答えた。 まるで悪びれた様子もなく、言ったニヤに、僕は始め、それが彼女のいつもの冗談だと思っていた。 けれど、それは違ったらしく。 どうやら彼女は真剣にそう言っているようだった。 「だって、君、フラワーコーディネータに興味があるって」 「あれは、興味あるだけ。 別にさ、高校とかも行かなくて良いし、ニヤはずっとここにいるから」 ヒラヒラと手をふってリビングの扉の方へと向かったニヤは、外に出ようとドアノブに手をかけて、何かを思い出したように振り返った。 「その方がお前も良いだろ?」
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