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「そういえば詩織さんと相模先生って、どんな成り行きで付き合うことになったんですか?」
妹みたいな存在の沙由ちゃんが急に私達に聞いてきた。
ここは京介の家。
私は教師の京介と付き合ってるんだ。
でも、私はもう卒業したから、こそこそして付き合わなくてよくなった。
それも最近のことなんだけど…。
「俺も詳しくは聞いたことないな。」
神崎先生が興味深そうに言った。
神崎先生は私の彼氏の京介と同じ学校の先生。
沙由ちゃんの好きな人で、京介と仲良いし、京介の弟の光一さんとは高校時代からの親友。
「じゃあ詳しく教えてやろうか?なぁ詩織。」
京介は私に同意を求めてくる。
「そうだね。私達は、沙由ちゃんと神崎先生の成り行き詳しく知ってるし。」
なんて私は沙由ちゃんと神崎先生をからかってみる。
沙由ちゃんは顔を赤くして、神崎先生を幸せそうに見てる。ホントに可愛い。
「俺達のことだけ知ってるとかフェアじゃないぞ。」
神崎先生は笑って私と京介に言った。
そんな神崎先生は隣にいる沙由ちゃんとしっかり手を繋いでる。
この二人は付き合うまでに、大変なことがたくさんあったけど…今はホントに幸せそう。
いつでも手を繋いでいたいくらい、お互いに好きなんだからね(笑)
って…私もしっかり京介の腕にしがみついちゃってるんだけどね。
私と京介もここまでたどり着くまで、すごく大変だったんだ…。
『教師』と『生徒』って壁がいつも私達を邪魔した。でも、私と京介はその壁に負けなかったんだ。
京介とはいつまでも、ずっと一緒にいたい…。
大好きだから…。愛してるから…。
「私達が最初に出会ったのはね…」
そして私は話し出す。
甘くて苦くて、幸せで辛くて、楽しくて苦しい…そんな過去を…
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