十一時四十四分

3/3
前へ
/186ページ
次へ
「……幽霊を何体倒せばクリアなんだ?」 「この学校中に幽霊はいます ただし一回戦った後すぐまた幽霊が現れる事はありません 五分は確実に殺される事はありません それとボス戦の前になると回復が出来る事もあります」 「マジでゲームじゃん……」 馨がボソリと呟く。 「行くルートは?」 「まず一階からです その次は二階、三階 それぞれの部屋を回ってください その部屋の何処かにボスがおりそのボスを倒すと次の階に進めます どの部屋に何がいるかは分りません 運次第です 勝てない相手だと思った場合 運が良ければ逃げる事も可能です」 「……人の命を使ったゲーム……か……」 光は小さく呟く。 「他に質問はありますか?」 「……無い……」 「俺も……」 「それでは幽霊退治ゲームを始めますか?」 「……ああ 良いか? 馨」 「うん」 馨はコクリとうなづく。 「それでは…… 行ってらっしゃいませ」 一瞬にして光達は闇の世界から消えた。 「ゲームスタート…… さぁ…… 君は生き延びられる?…… クスクス……」 主催者の小さな笑い声が闇に消えて行った。
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!

235人が本棚に入れています
本棚に追加