30章 私の居場所

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    「香織ってば……、そんなんじゃないよ。 今までのこと、振り返ってただけ。」 「……色々あったもんね。でも、もう式始まるんだから感傷に浸ってないで、準備もしなさいよ。私会場行くからね。」 拓斗と出逢って三年記念日にされたプロポーズから、ちょうど1年後の今日―… 私たちは親戚、親しい友人を呼ぶだけの、小さめの結婚式を挙げる。 仕事関係の人、を呼ぶのは披露宴。 これは、これからのためにもやらなくてはいけないそうだ。 拓斗に出逢ったことで、私の平凡な人生は終わりを告げた。 拓斗に追いつきたくて‥、みんなを笑顔に出来るのが羨ましくて‥、私は歌手を目指すようになった。  
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