30章 私の居場所

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    私は今バージンロードを歩いている。 ゆっくり、ゆっくり、拓斗に向かって―… 拓斗が私を見つめ、微笑んでくれている。 ……早くその手を取りたい。 「よろしくお願いします。」 お父さんの小さな声は拓斗にしっかり届いていて 「必ず幸せにします。」 その力強い言葉にお父さんは微笑んだ。 拓斗の隣は、心が温かくなる。 拓斗の笑顔は 、私を幸せにする。 好き、って言葉じゃ全然足りない。 愛してる、でもまだ足りない。 拓斗がいるから、私は頑張れる。 いつから、こんな弱い私になったんだろう。前なら、1人で出来た事も今では拓斗がいないと出来なくなった。  
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