D E A I

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  リン―… 綺麗な鈴の音 晴れた空 水のせせらぎがよく聞こえる 今日も私は舞う                 「詩琵樣―…」 私の名を呼ぶ一人の女 そう彼女はアタシ 詩琵の召使 名は琴 「何かしら琴―…」 「今日は晴れ渡っていますわ お外に出たらいかがかと」   「私は……出たくないわ」     「……ですが」 「お願い……辞めて……」 私は外が大嫌い何故? 私が外に出たら世界が無くなってしまう いつものように踊り いつものように夜が来た 月の光が少し障子の向こうから見えた 「……おやすみなさい……白」 白い髪飾り色が反射して七色に光るその白の中に一つ水晶が埋め込まれていた 小さな狐の紋章が     ………― 「あれが…詩琵樣」                 「どうするの―…栖牙」   「迎えに来たんだぞ俺達が守るんだからな音姫を」     「そうだけど……どうやって詩琵を金白まで連れて行く気?途中は絶対に伊賀の奴等がいるわよ」           「朱雀のお前に乗ればいいだろ」           「だったら青龍である貴女でも平気じゃないかしら?」
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