第二章~強さとは~

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「なぜあの少年に負けたのかわかるか?」 「あんなのはただ油断しただけだ!」 「負け惜しみにしか聞こえんな」 「なんだとぉ!」 ヴェイはレルオの胸ぐらをつかんだ。 自分でもわかってはいた負け惜しみを言っている。しかし認めたくなかった。 「ヴェイ……強さとはなんだと思う?」 「あァ?」 「答えてみろ」 「決まってんだろ、誰にも負けねぇ力を持つことだ!」 「確かにその通りだ……だがそれだけじゃ強くはなれない」 「どういうことだ?」 ヴェイはレルオを睨みつけた。 「本当の強さっていうのは何かを守る力だ……まぁお前には無理だろうけどな」 「守る力だァ?くだらねぇ!んなことで強くなれるわけねぇーだろ!守るもんなんか足を引っ張るだけだろ!」 「まぁいいさ……そんなことより女の子には優しく接しろ」 そういうとレルオの後ろからルーシィが恐る恐る顔をだした。 「テメェは……」 「ごめんね、ヴェイ君……で、でも私……ヴェイ君にお礼が言いたくて……」 「はァ?」 レルオはヴェイとルーシィを二人だけにして、どこかへ行ってしまった。
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