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「なぜあの少年に負けたのかわかるか?」
「あんなのはただ油断しただけだ!」
「負け惜しみにしか聞こえんな」
「なんだとぉ!」
ヴェイはレルオの胸ぐらをつかんだ。
自分でもわかってはいた負け惜しみを言っている。しかし認めたくなかった。
「ヴェイ……強さとはなんだと思う?」
「あァ?」
「答えてみろ」
「決まってんだろ、誰にも負けねぇ力を持つことだ!」
「確かにその通りだ……だがそれだけじゃ強くはなれない」
「どういうことだ?」
ヴェイはレルオを睨みつけた。
「本当の強さっていうのは何かを守る力だ……まぁお前には無理だろうけどな」
「守る力だァ?くだらねぇ!んなことで強くなれるわけねぇーだろ!守るもんなんか足を引っ張るだけだろ!」
「まぁいいさ……そんなことより女の子には優しく接しろ」
そういうとレルオの後ろからルーシィが恐る恐る顔をだした。
「テメェは……」
「ごめんね、ヴェイ君……で、でも私……ヴェイ君にお礼が言いたくて……」
「はァ?」
レルオはヴェイとルーシィを二人だけにして、どこかへ行ってしまった。
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