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「今日は仁之助(じんのすけ)君とデートの日でしょう?早く支度しなさい!」
「だから!
デートって言わないで!
私は仕方なく行ってるんだからね!」
「ハイハイハイ」
聞き流すなよっ!
ハイ多すぎるし!
「仁之助君どんどんカッコよくなってるわよね~❤あんたが羨ましいわ❤」
仁之助は見た目も外面もいいからすっかりやられてるのよね、ウチの親
あ~あ
「そんなことよりお小遣いっ!」
もう言う気もおこらなくてぶーたれたまま言う私
「ハイハイハイ」
ハイ多すぎだって!
「今月のお小遣い♪」
きゃ~やった~✨
嬉しくて笑顔で振り返ると
いきなり怖い顔でお母さんが話し始めた
「いいこと!キチンとお会いしてくるのよ!
仁之助君は世が世ならお殿様、本家の跡継ぎなんですからね!ウチみたいな庶民とは大違いよ。
玉の輿よ、玉の輿!
その上めちゃめちゃカッコイイんだから!
あんたみたいななんっの取り柄もない娘が嫌がる権利なんかないの!」
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