フィアンセ

9/14
前へ
/144ページ
次へ
「お~い、香月」 後ろから声をかけられた。こんなところで誰だろと、振り向くと 同じクラスで隣の席の因(いん)君だ。すごく話易くて絡みやすい。 「こんなところで何やってんだぁ…… っと、悪い!デート中!他校の人かぁ~、香月もやるなぁ」 「ちょっ!違っ!デート中じゃないって!」 「ごまかさなくても、言いふらしたりしねぇって」 「ごまかしてる訳じゃ…」「じゃあ、また明日な!」 人の話を聞け~! デートじゃないってばっ! 私は唖然としながら心で泣いた… 泣けるわよ、そりゃ まだ好き、とかじゃないけどこんな人が彼氏だったら楽しいだろうなぁ って因君のこと思ってたのに。 私の淡い初恋は恋にならない内に終わったわ(泣)
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!

672人が本棚に入れています
本棚に追加