プロローグ

4/12
前へ
/290ページ
次へ
外に出ると辺りはほの暗く、街の家から漏れる明かりがなんだか暖かそうに見えた。 少年の名は『エクル』… 『エクル・クロフォード』 少女の名は『エレナ』… 『エレナ・ヴァレンタイン』 二人ともイニシャルがE。 エクルは暖かそうな家達に挟まれていっそう寂しげに見える街道を歩きながら考えた。 (…Eの頭文字を持つ者『ウィザード』…。 不思議な力を持つ故に人でありながら人あらざる扱いを受けてきた。 なんでそんな程度の違いで人は差別をするのだろう…。) …そう、『ウィザード』は不思議な力を持つ。 『ウィザード』は産まれつき体のいずれかの部分にEの烙印を持ち、生まれながらにして全ての言語を理解し、会話をする事が出来る。 そして何より人々に恐れられているのが『エレメント』の力。 人によって違うが、火、水、土、風、雷の5大エレメントに派生する力を使う事が出来る。 そのエレメントを操る様がまるで魔法使い。 『ウィザード』と呼ばれる由来である。
/290ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加