プロローグ

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「なんでウィザードってだけで…。」 考えていた事が思わず口から溢れてしまった。 「ちょっと、エクルそれ本気で言ってないわよね!?」 エレナはビックリした様子でエクルの独り言を流さず拾ってきた。 「え?」 エクルは自分の独り言を意識していなく、なんの事か分からず聞き返した。 「ウィザードの差別される意味よ。 本気でなんでか分からないの?」 エレナは信じられないといった感じで巻くし立てた。 「そんな訳ないじゃないか…。 ウィザードだけじゃなく、教養のある人なら殆ど知ってる事じゃんか…。」 エクルは寂しげに笑みを浮かべ答える。 「じゃあ、何でそんな事…!」 エレナも眉を寄せ悲痛な表情を見せる。 「だってさ…。 あの戦争は確かに凄惨と言える物だったかも知れない…。 でも、じゃあオレ達が何をしたって言うんだよ…!」 途中から気持ちが込められ目を瞑り、力強く言い放ったエクル。 「………ッ!」 それに対してエレナは言葉を返す事が出来なかった。
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