絶望

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「とにかく今は穴のことをなんとかしなければ…」 瑠璃は 沈んでいく夕日を眺めながら立ち上がり家に向かった プルルル プルルル プルルル 携帯の着信がなる 瑠璃の後輩からだ 「もしもし?」 「瑠璃先輩げんき?今大変なんだってね。」 瑠璃は少し からかわれてる?と思いムッとした 「行く場所なかったら来てくださいね瑠璃先輩♪」 「ありがとう。じゃあね」 瑠璃は ムカムカしながら電話を切り自宅に足を急いだ 家につくなり瑠璃は穴を覗き込んだ 彼女の姿が見える ベッドに座っているが生気を失ってるようにも見える 瑠璃はもっと彼女の姿を観察した。 「は!?」 彼女は体中痣だらけ… 瞼は腫れ、口から血が出ている。爪は血豆のように黒くなっている。 額からも血が…… 瑠璃は、また少し動揺した。 自分に何か出来ることはないか? 声をかけるべきなのか? 瑠璃は、彼女を何とかしたい半面、恐れもあったが、 また話しかけることした 「あの、、私さっきの人なんだけど、、怪我大丈夫ですか?」 彼女は、ゆっくり穴を見つめ ゆっくり穴に近付き 瑠璃の目を見つめて言った 「あんたのせいで私はこうなったのよ。あんたが声かけるからよ!もう消えて!頭がおかしくなる!」 彼女はそういうとベッドにゆっくり座った 瑠璃は、彼女にビビったが 穴がなんなのか、彼女は何者か知りたいため また話しかけた 「私の名前は瑠璃といいます。あなたは?」 彼女は瑠璃を睨み 無視状態。 「あなたは、ここの住人なの?」 「いつからいるの?」 「ごめんなさい。あなたのこと心配で…」 「怪我は大丈夫ですか?」 「私…ごめんなさい、悪気があって話しかけたんじゃないの」 瑠璃は何度も彼女に声をかけたが、彼女は背を向けてるままだった コツコツ コツコツ 看守が彼女に食事をもってきたようだ。 「オラッ飯だ!」 看守は怒鳴りつけ、パンや おかずを彼女に投げ付けて看守は次の囚人の部屋に入って行った 彼女は、地面に落ちたパンやおかずを広いムシャムシャ 頬張りついた。 まるで 餓えた動物のように…
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