絶望

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瑠璃はいたたまれなくなり、 翌日また話しかけることにした。 翌日の朝 瑠璃はまた穴を覗き込んだ。 彼女は読書をしていた。 瑠璃は また怒らやしないか迷ったが話しかけた。 「おはよう。昨日は、ごめんなさい」 ・・・・・・ 「ねぇ、あの…」 彼女は 暫く無視していたが、瑠璃のしつこい話しかけに 答えることにしたようだ。 「私の名前は…瑠璃よ」 「え!?お、同じ名前…」 瑠璃は少し驚いたが、 「私は囚人。殺人の罪で服役中。歳は30。穴のことは知らないし分からないし、あなたが何故いるのかわからない。穴の向こうには囚人がいないから。そこは窓際なのよ。だから人がいるはずない。」 彼女は話を続けた 「私は昨日びっくりして暴れてしまったの。あなたが亡霊なんじゃないかって思ってね。昨日はごめんなさい。取り乱し過ぎたわね…」 昨日の彼女とは別人のようだ。 「どうして殺人を?」 瑠璃は恐る恐る聞いた。 「…分からない。気が付いたら…色々失敗の繰り返しで生きることにむしゃくしゃしててね…今は後悔してる」 「誰を殺したの?」 「…どうして知りたいの?」 「ごめんなさい。好奇心というか、何と言うか…」 彼女は、壁に背をもたれ悲しい目をしていた 「友人よ…大切な友人をね…」 瑠璃は彼女を眺めて気付き始めた 彼女は、私に似ている… 老け込んでるし顔も腫れてるけど、私に似ているような… 「瑠璃さんて、私に似ている」 「え?」 彼女は穴に近付け お互いの顔を見つめた。 確かに似ている 声も 話し方も まさか… !? 二人は少しずつ解り始めた これは未来(過去)の私だ! でも待って、人違いなのかもしれない… 「321で生年月日血液型苗字と母親の名前を言いましょう?」 瑠璃が言った 「わかった」彼女は頷いた
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