3人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
………眠い。
…しかし…
カッカカカッカカカカッカカ
…五月蝿い。
カッカカカッカカッ!
「よ~しここに書いたやつテストに出すからな~しっかりノートに写しておくように!」
…今…なんとおっしゃったのですか先生?……眠くてノートに一文字も書いてませんが…あ、いや違う。【描】いてはいる。我ながら上手く描けた絵だろう。…そうだな…タイトルは【苦笑のモナリザ】とでも言っておこう。
ニヤニヤしていた俺はふと、周りを見ると…あ~らら…皆真剣にノートに書き写してるじゃぁないの。
……ん、何か視線を感じる…。
何だ?
とその視線を辿っていくと…
あら、先生がこちらをガン見している…こりゃ視線ではく死線ですかね?英語にするとデスビィィム?何か違う気がする…
いや、それよりそろそろノートに書き写さないと視線もとい死線が俺に穴を開けそうです。
キンコーンカーンとチャイムが鳴り響くと同時に先生が授業終了の号令を呼び掛ける。まだ書き終えていなかった俺は仕方なく
「ありがとうございましたぁ」
と皆でハーモニーをして、またノートに書き写す。
「お~、珍しくお前が真面目に書き写してんじゃん」
微妙にハスキーな声に振り向くと、物珍しそうに俺を見るヲトコがいた。
最初のコメントを投稿しよう!