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「………ん…ぅん……ん?」
目を覚ました俺は教室内をぼんやりした頭で見回し、違う席で俯せで爆睡している海斗が目に映った。
「俺よりも爆睡してるし…」
半ば呆れた俺はふと外の方へ目を遣ると、外はもう暗く、更に教室内の時計に目を遣ると針は八時半を指していた。
……寝過ぎですね、解ります。
とりま俺は海斗を起こしに歩み寄った。
「お~い海斗、起きろよ~もう八時半だぜ~~?」
「んぁ~~?………八時半!?」
と、ガバッと起きる海斗は中々面白い。
「面白くねぇよ!」
で・た・よテレパシー…本当に何なんだ君は…。
「それより帰ろうか海斗」
「おぅ、すぐに帰ろう!…しかし…夜の学校…不気味だよなぁ…」
「何言ってんだ。俺にはテレパシー使うお前の方がよっぽど不気味ですよ」
「違うよ、これは推理。真実はいつも」
「へいへい。おら、教室のライト消すぞ~~」
パチン
「うわ暗っ!!!」
「喧しい。早く行くぞ」
俺と海斗は月明かりで照らされた廊下を進み、階段を下りようとしていた。しかし…
ア…アア……。
「ん?」
俺と海斗は二人とも同時に疑義の声を漏らした。
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