花 と パ ン ツ

11/15
前へ
/15ページ
次へ
そしてそれは突然 わたしの目の前に現れた。 トウコが日に日に短くなった 制服のスカートをひるがえして 床に落ちたバターナイフを 拾おうとかがんだ時。 すこやかに伸びる 白い足の奥で光った 紫色のパンツ。 一瞬の光景に打ちのめされて わたしの頭は後ろへ仰け反った。 目の奥に焼き付いたパンツの いまいましい三角の残像が 頭の中でぐるぐると回り始める。 わたしのトウコのつるんと並ぶ かわいいおしりを縁取った 下品な紫色のレース。 わたしの想像を超えて トウコを蝕む呪いは わたしたちの世界を 崩壊へと導こうとしていた。 `
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加