花とパンツ

ゆで玉子をむくトウコの
伏せたまつげをみつめる。

繊細なレースのように
生え揃った長いまつげ。
白くてなめらかな頬のカーブ。
半開きの赤いくちびる。

わたしとトウコは
一卵性の双子だけれど
トウコの方が一寸美しい。

よその人には
その違いがわからなくとも
わたしにはそれが
くっきりとわかる。

トウコの美しさは特別なのだ。
世界にひとつしかない
つやつやの真珠みたいな
特別な美しさなのだ。

*