花 と パ ン ツ

9/15
前へ
/15ページ
次へ
「何も」 「何も?」 教師はかすかに笑うと わたしの教科書を指先で叩き 堅そうに尖った教師の革靴を カツカツ鳴らしながら 教壇へ戻っていった。 たいした人間でもないくせに 妙なオーラ醸し出しやがって。 だめな匂いがぷんぷんする。 わたしは頬杖をついて 両耳を引っ張った。 トウコトウコトウコ。 トウコ以上に重要なものなんて この世の中にはない。 なんとしてもわたしが トウコの呪いを解かなければ。 。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加