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「あ、ひょっとして紗季が言ってたマネって……」
「バスケ部のマネだよ。閃、彩もマネやるからね」
紗季の言葉に、今まで明るかった閃の表情が途端に暗くなる。嫌みを込めたその表情に、彩が不意に口を開く。
「えー、藤堂いるし」
「えー、遠藤かよ!」
同時に閃も。同じようなセリフを吐いた二人を、紗季は苦笑しながら交互に見つめる。
「かぶんなよ!」
「かぶらんといて!」
再び被る言葉に、教室中は笑いの色に包まれる。
「とりあえずさ、バスケ部……」
閃が言いかけた時に、教室の扉が勢いよく開く。
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