愛車探し

2/3
前へ
/247ページ
次へ
─某ショップ 免許を取った渉は建次のトレノを買った店…ガレージRSという店に来ていた。 もちろん愛車を探すためである。 「すいませーん」 「おっ‼建次か。いらっしゃい。そっちが例の渉君か⁉」 「初めまして。高橋 渉です。」 「ああよろしく。俺はこのショップガレージRSのオーナーの三上だ。渉君はクルマ探してんだろ⁉どんなクルマがいいんだ⁉」 「えっと…FRのスポーツカーがいいんすケド…💦」 渉が慌てて言う。 「FRスポーツか…よし。ついてこい。」 三上は渉をショップの裏手に連れて来た。 「ボロばっかだがまぁ気に入ったのあったら言ってくれ。」 そこにはショップで売っているクルマが沢山置いてあった…が、どれもこれも事故車や不動車ばっかだ。 「…まともに走るクルマあるのか⁉」 渉が呆れながらクルマを探していて、ふと目を止めた一台があった。 「ん…このクルマ…外観は汚れてるケド…リトラクタブルライトにハッチバック…建次のハチロクに似てるけど全然違うクルマみたいだな…」 渉は三上を呼ぶ。 「このクルマなんですケド…」 渉がさっきのクルマを指差して三上に聞く。 「これはS12シルビアだよ。たしか車検切れでウチにきたバリモノだよ。これがいいのか⁉」 「これがシルビア…はい。こいつにします‼…ところで…」 渉が言葉を濁す。 「あーもしかして金か⁉」 「…はい。💧今はバイトの給料10万しかないんです…」 「5万円ね。」 「……………。」 …しばしの沈黙。 「ええぇぇっ‼‼‼⁉」 渉の叫びがガレージRSに響いた。image=51178209.jpg
/247ページ

最初のコメントを投稿しよう!

498人が本棚に入れています
本棚に追加