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「劉備殿…!!」
兵士が急ぎ向かって来るのを見て本陣内に居た劉備と曹操は視線を向けた。
「騒がしい!!何事だ!」
「どうしたんだ?」
怒鳴る曹操をなだめながら、劉備は兵士を見ては首を傾げた。蜀の兵士だろう、その男は涙を流しては、その場に膝をついた。
「逆賊呂布奉先との交戦で…、関羽殿は…、一騎討ちに敗れ…裏門にて息を引き取られました…。」
「…!!」
「何…!?」
兵士の言葉に劉備と曹操は驚き、声を荒げた。
討たれたのが、蜀主軍の三本指に入る関羽なら尚更だった。
劉備の瞳には大事な兵士を、そしてかけがえのない義兄弟を失った哀しみ…怒りが生まれていた。
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