英雄の同調

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「行くぞ…翼徳…!!」 「おう!!いつでも良いぜ。」 劉備の言葉に張飛は頷けば、蛇矛を肩に担ぎながら、歩き出す劉備の後に続いた。 「……。」 不意に劉備達の前に立ちはだかったのは、白銀の馬に跨った曹操の姿だった。 片手には倚天の剣を持ち、影のある表情で二人を見つめていた。 「曹操殿…!?…其処を通して頂きたい…。」 「…………。」 劉備は真・黄龍剣を握り締めたまま、馬に跨る曹操を見つめ力強く言い放った。 「誰が通さぬと言った…!!儂も出向く…。夏候惇が逝きおったわ…。」 「夏候惇殿が…!?」 「怒りや一時の感情で動く儂ではないが、元譲を討った小覇王の面を見たくてな…。」 馬から降り、倚天の剣を横に薙払い、劉備に背を向けた。 「行きましょう…。曹操殿…!!」 魏蜀合わせて三百は軽く越える兵を連れて、二人の英雄は呂布と孫策の元に向かい歩き出した。
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