231人が本棚に入れています
本棚に追加
「行くぞ…翼徳…!!」
「おう!!いつでも良いぜ。」
劉備の言葉に張飛は頷けば、蛇矛を肩に担ぎながら、歩き出す劉備の後に続いた。
「……。」
不意に劉備達の前に立ちはだかったのは、白銀の馬に跨った曹操の姿だった。
片手には倚天の剣を持ち、影のある表情で二人を見つめていた。
「曹操殿…!?…其処を通して頂きたい…。」
「…………。」
劉備は真・黄龍剣を握り締めたまま、馬に跨る曹操を見つめ力強く言い放った。
「誰が通さぬと言った…!!儂も出向く…。夏候惇が逝きおったわ…。」
「夏候惇殿が…!?」
「怒りや一時の感情で動く儂ではないが、元譲を討った小覇王の面を見たくてな…。」
馬から降り、倚天の剣を横に薙払い、劉備に背を向けた。
「行きましょう…。曹操殿…!!」
魏蜀合わせて三百は軽く越える兵を連れて、二人の英雄は呂布と孫策の元に向かい歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!