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自由を求めることは悪いことじゃない。 誰だってこんな窮屈な生活を強いられれば逃げ出したくなるさ。 きっと僕の気持ちもわかる。 ふと、屋根の上で気持ち良さげに昼寝をする野良を見つけた。 薄汚れた灰色の斑目。 彼は僕の視線を感じたのか、けだるそうに顔を上げる。 不意に重なる、二つの視線。 しばらくして、彼は笑った。鼻で。 .
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