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初対面の人にそんなことを言われたのは初めてだ
顔か?俺の顔が悪いのか?チクショウ…ちくしょー!
落ち着け、落ち着け俺、冷静になるのよ。これはあれだ、あの少女のジョークだ、なかなかお茶目なお嬢さんじゃないか、俺はジョークのわからない男にはなりたくない
「そうですよ、僕は人間です、ちょっとお尋ねしますが、ここは何県何市ですか?」(市ではなく村の方がよかったかもしれん)
「県?……ここは幻想郷だけど」
幻想郷?なんだ、幻想郷って?
理想郷とか桃源郷とかと同じ感じか?つまり、ものすごくいい所っていう意味か?
「いや、確かにここはいい所だけどさ、俺が聞きたいのはここの住所なんだよね」
「ここは幻想郷の博麗神社よ、……あなた外来人?」
外来人?ああ、外国人のことね。それにしても、この子とは話が噛み合わないな
「いや、俺は日本人。外来人ではないよ」
「日本人?まぁでも、外来人のはずないわよね」
そうだそうだ、外国人はこんな田舎には来ないで、観光地に行くよ
「そういえば、あなた名前は?」
「ああ、俺の名前は佐藤純(サトウジュン)だ、よろしくね」
「そう、私の名前は博麗霊夢よ、よろしく」
れいむ、か。変わった名前だな、どういう字を書くんだ?はくれいって名字も初めて聞いたな
「はくれいさん、ここには他に大人の人はいないのですか?」(この子とは話が噛み合わないからなぁ)
「今はここに私が一人で住んでるわ、もう一人、萃香って子もいたんだけど、今は山に出てるの」
なんと!神社に一人暮らしをしているとは、驚きだ!もう一人の子はよくわからんが山に行ってしまったらしい
「そうなんだー、じゃあ近くに駅とか交番ってないかな?大人の人がいる所でいいんだけど」
「駅?駅ってな…」
「おーーーーーい、霊夢ーーーー!」
元気な声が聞こえた
空の方から
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