覚醒

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それから何日か,彼と2人でたくさんの所に行った。 高校の近くにある,神社,公園... あたしの行ったことのない,いろいろな所。 どこに行っても,夏の暑さは付きまとうし,蝉はミンミン鳴いていた。 汗だらだらかいても,あたしはいろんな知らない所に行きたい,と彼にお願いした。 なるべく長く,少しでも長く一緒にいたかったから。 夏休みも終わりに近づいた頃,いつも通り部活終了後に部室でみんなぐだくだしてた時,彼が男友達に携帯の待ち受けを見せていた。 その男友達の後ろの方にいたあたしにも彼の待ち受けが見えた。 東京タワーの夜景などが待ち受けになっていたはずが,その時は合宿の帰りに彼が,かわいいと言っていたキャラクターの画像が待ち受けにしてあった。 彼と目が合った。 彼は部室の外に逃げた。 あたしは確信した。 嫌だ。 彼が萌系の漫画を読むこと。 漫画のキャラクターをかわいいと言うこと。 彼が,そうゆうものに興味をもつこと。 彼がそうゆうものを知っているということ。 すべてが嫌で嫌で嫌だと思った。 彼が好きなキャラクターなんかなくなってしまえばいい。 二次元という概念すら呪いたくなった。  
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